2010-03-29

Milan & Como

Mater Misericordiae church, Baranzate, Milan, Angelo Mangiarotti (1957)






プレキャストコンクリートの屋根と全面が半透明素材で覆われた教会。
ガラスとポリカーボネイトの間に挟まれた発泡材がボロボロに崩れていてあまりに痛々しい。
貧しそうな地区だからかメンテナンスもされないまま放置。
当時の新素材で実験的なことをしたはいいけど時間に押しつぶされてしまった例。



Residential building, Milan, Angelo Mangiarotti (1960)




同じマンジャロッティでもこちらは高級アパート。良さげです。



10 Corso Como, Milan







イタリア・ヴォーグの元編集長が経営するセレクトショップ。
ギャルソンとのコラボで青山に出店したらしいけど、まだあるんですかね?でも東京ではここの良さは作り出せない。ヨーロッパは羨ましいな。
10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ)は実際の住所で、その名前に因んで○を多用したアートディレクションもかわいい。
コートヤードにあるカフェがほんとに気持ちがよい。緑があふれて雀がちゅんちゅん飛び回る。薄汚いミラノのオアシスです。
大きな本屋もあるし、アートギャラリーもある。
ショップも素敵なものがたくさんあるけど、もちろん高い。


Casa del Fascio, Como, Giuseppe Terragni (1932-1936)










テラーニ建築を見にコモへ行きました。
カサ・デル・ファッショはファシスト党本部として建設され、現在は国境警備隊本部が入っている。
電話を入れると1階入れてくれました。(電話しても入れてくれなかった人もいるみたいなので、そのへんはイタリア人の気まぐれ任せ。)
厳格な比率とフレーミングが有名なので、もっとミニマルなものを想像していたら、かなり複雑な空間で、素材が豊かで、ディティールも細かい。
これを28歳の建築家が設計しただなんて、なんて早熟な。(そしてテラーニは39歳で自殺する。)



Asilo Infantile Sant'Eria, Giuseppe Terragni (1937)




テラーニ設計の幼稚園。中には入れなかったけど、予約すれば入れるみたいです。
天井が高く、透明感があって晴れた日なんかは気持ち良さそう。
道路に対して斜めに振った配置もおもしろい。
テラーニについて僕はそんなに詳しくないけど、ファシストだし自殺したし、過激で厳しい人物なのかと思いきや、そうでもないのかもと思わせる建築。

2010-03-28

Switzerland

スイスと再びミラノへユニットトリップしてきました。
スイスでは全部車で連れて行ってくれたので、ほんとにたくさん見れて、豪華な旅行でした。
まずはスイスで見た主な建築たち。

Villa Garbald, Castasegna, Gottfried Semper (1863) / Miller & Maranta (2004)







ここに3泊しました。
ゼンパーの設計のヴィラをミラー&マランタが改修し、庭を挟んだ向かい側に塔のような宿泊設備を新たに設計。
塔のほうはボリュームやプランが歪んでいたり、窓の配置がランダムっぽくなっている。それら自体には特に意味はないんだろうけど、そうゆう微妙な違いに意識的であるということが読み取れて、いかに高い解像度でものを見て、丁寧に設計しているかがわかります。



Ciäsa and Studio Not Vital, Ardez, Duri Vital (2005)






アーティストのNot Vitalの家。と言っても、実際に本人が住む家というより、作品の展示やゲストハウスとして使われてる模様。なんて贅沢な話だこと。



National Park Museum, Zernez, Valerio Olgiati (2008)


自然公園の観光案内所と展示室。なぜか閉まってた。。。
窓から中をのぞいたところ、写真で見た空っぽの状態と実際使われている状態のギャップに愕然とする。



Transformer Station, Seewis, Conradin Clavuot (1995),



道路沿いにある変電所。ボリュームがかっこいいです。
理由があるのかないの知らんが、ドアが壁と同じコンクリートでめちゃ重い。
ちなみにこれもコンペでの勝利案ですって。変電所のためにわざわざコンペをやるのがスイス。



Protective Housing for Roman Archaeological Excavations, Chur, Peter Zumthor (1986)


時間が遅かったため入れなかったけど、前に来たとき入ったので別に痛くない。
この佇まいを見て、これが1986年の作品だとゆうことを改めてすごいと思う。時代を超越してます。



Saint Benedict Chapel, Sumvitg, Peter Zumthor (1989)







構造は繊細だし、外壁は日光や水で変色してグラデーションになってるし、デリケートなぶん時間とともに生きている感じがする。とてもいい建築でした。ズントーはやっぱりすごい。



Thermal Baths, Vals, Peter Zumthor (1996)



ズントリアン(ズントー崇拝者をこう呼ぶ)の友達が「Building < Architecture < Therme Vals」という図式をしきりに主張してきて、それはさすがに言い過ぎかと思うけど、とにかく美しくてエレガントで誰もが虜になる場所ですね。(エレガントすぎるという意見もあるけども。) 前回来た時は1時間ぐらいしか滞在できなかったけど、今回は4時間ぐらい温水に浮いていられてしっかり堪能できました。いつかここのホテルに泊まりに来てやる。




House for a Musician, Scharans, Valerio Olgiati (2008)



思ったより大きくてびっくり。威圧感たっぷり。
家としてはの機能は疑問だけど、意味不明な壁は素敵です。
ほんとは外観だけのはずが、たまたま住人が外に出てきて中庭まで入れてくれました。



School, Paspels, Valerio Olgiati (1998)




これを訪れてますますオルジアティは変態だと思いました。
いくらプランがおもしろくて、ブロンズのドアや窓がかっこ良くても、これ小学校ですからね。彼はそのうち別の用途に転用されればいいと腹の底で思いながら設計したんじゃなかろうか。



Stiva da mort, Vrin, Gion A. Caminada (2002)






Stallbauzone,Vrin, Gion A. Caminada (1995)

とても土地に根付いたいい建物群。カミナダが生まれ育ち、今も拠点にしている村です。
国際的に知られている建築家がこんな辺鄙な村にいるということ。
その土地に対する深い敬意が作る建物から感じられる。まあその分建物単体としては地味ですね。



Studio Olgiati, Flims, Valerio Olgiati (2008)


The Yellow House, Flims, Valerio Olgiati (1999)



オルジアティ父子の展示がやってました。



La Conguinta, Giornico, Peter Märkli (1993)









時間がなくてみんなでは行けなかったので、後で友人と2人だけでにミラノから行きました。
雨がしとしと降り霧がかかってて、ここを訪れるには絶好のお天気。
村のカフェで鍵をもらって、10分ほど川沿いを歩いて、自分で鍵を開けて入ります。
誰もいないし電気も水道もない。彫刻の家ですから。
ほんとに不思議な経験でした。こんなにもの言わぬ建物をかつて経験したことがない。